【千鶴】
「じゃあ、拭きますね。痛かったら言って下さい」
まだお湯が熱いことを確かめると、固く手ぬぐいを絞り、背中に当てる。
沖田さんの背中は大きすぎて、私が両手をめいっぱい広げても、まだ余ってしまう。
【沖田 総司】
「どうかした……?」
【千鶴】
「あ、いえ。沖田さんの背中、広いなって思って。
それに、古い傷も沢山ありますね」
【沖田 総司】
「前はもっとすごいよ。
あの人たち、剣術のことになると容赦ないから、実戦で付けられた傷よりも、
稽古で付けられた傷の方が昔のは多いんじゃないかな」
【千鶴】
「くすっ。土方さん達らしいですね」
【沖田 総司】
「らしすぎて、生傷が絶えないし。
まぁ……。僕もやられたら、必ずやり返してたけど」
【沖田 総司】
「あの人たち、今はどの辺りにいるのかな…………」
少し遠い目をした後、沖田さんはそれっきり黙ってしまった。
だから私も、黙々と背中を拭いて……。
――変若水――
人を羅刹とし、鬼の力を与える代わりに、人を人でなくさせる……薬。
【千鶴】
「駄目です!!飲んじゃ、駄目――!!」
飲めば助かるかもしれない……。
だが、その瞬間から、斎藤さんは人としての生を失ってしまう。
一度、輪廻から外れてしまえば、二度と元には戻れない。
人としての安らかな死はもちろん……幸せも全て……失ってしまう。
苦悩の末、斎藤さんは小瓶に口を付けた。
【斎藤 一】
「ぐぅああぁ――……ッ!!!」
【千鶴】
「斎藤さん――……!!」
【斎藤 一】
「くぅ……っ!はぁ、はぁ…………」
絶叫と共に、斎藤さんの髪の色が白く変わっていく。
黒曜石のように綺麗だった瞳も、血塗られた赤へと変わり、底知れぬ妖しい光を湛えた。
深く抉られ、血を流していた傷口も、徐々に塞がる
それは、彼もまた……私と同じく人間でないものになったのだと、証明をしているようだった。
【千鶴】
「ああぁ……。どうして、こんな…………」
羅刹へと姿を変えた斎藤さんに、私は力なくへたり込んだ。
彼を羅刹に変えてまで、守って欲しかったわけじゃない。
ただ彼に、死んで欲しくなかっただけなのに。
私を守ることで、斎藤さんから人としての生を奪ってしまった。
【斎藤 一】
「何故、そのような顔をしている……」
羅刹に変わって、初めて斎藤さんが私を見た。
【斎藤 一】
「お前を守ると決めたのも、羅刹となり戦う道を選んだのも、俺自身……。お前が気に病むことではない」
【土方 歳三】
「遠慮すんな。優しくしてやるって、言ったろ?」
柔らかな感触を楽しむように動かしていた手が中心に色付く突起を捕らえ、きゅっと摘む。
【千鶴】
「きゃあぁん、んっ……!」
【土方 歳三】
「ほぉ。感度も良いみてぇだな……」
そんな風に冷静に監察されると、1人で乱れている自分が
馬鹿みたいで、全身の血が沸騰しそうになる。
【千鶴】
「あ、や……さ、触らないで……下さい」
【土方 歳三】
「触らなかったら、どうやってお前の良いところを分かれって言うんだ。
こうやって確かめてやってんだよ……。お前がどう触れてやれば、喜ぶかって」
【千鶴】
「……っん、あぁっ。嘘で…す……」
【土方 歳三】
「嘘じゃねぇよ。お前のこと知りつくせば……これから何度でも、お前が欲しがるだけ与えてやれるだろ?」
【千鶴】
「んっ、あぁ……はぁ、はぁ、んあぁっ!」
硬くなった先端を弄られる度に、乳房がせり出すように身体が跳ねる。
乱れた襟元から完全に白い胸が露わになり、太陽の下で揺れるのが、恥ずかしくてたまらなかった。
「はぁ……そこばかり……っ、嫌です……」
【土方 歳三】
「……ん?他も弄ってくれって、おねだりか?」
【千鶴】
「え、あぁ……なに?」
突然、ヌルリと大きな塊が、お尻の柔らかな肉を突き、驚いてしまう。
【沖田 総司】
「そんなに好きなら、もっと奥まで洗ってあげるよ」
【千鶴】
「洗うって……それ、違っ……」
もはや手ぬぐいでも指でもない、総司さん自身で後ろの蕾と花弁の間を擦りつけられ、喉が鳴る。
腰を浮かせると、ピッタリと熱い肉茎があてがわられた。
【千鶴】
「あっ、くうぅ……っ!!」
息を呑んだ瞬間、灼熱の杭が突き上げてくる。
【千鶴】
「はぁ、あぁっ、くぅ……ぁ……っ」
何度身体を重ねても、けして慣れることのない衝撃に、荒い息を繰り返しながら必死に耐える。
【沖田 総司】
「はぁ……っ。すごく、奥まで入った……」
ぴったりと隙間なく挿入してしまうと、総司さんの満足気な声が後ろから聞こえてくる。
【千鶴】
「はぁ、あぁ……いっぱい、入ってます……」
【沖田 総司】
「そうだね……。全部、入ってる。
僕のが君と一緒になってるのが……分かる?」
【千鶴】
「はい……っ」
ヒクヒクと可憐な蜜口が収縮し、中の総司さんを感じてしまう。
下から繋がってる分、いつもより奥の方まで届いてる気がする。